海苔を炙る際のポイントについて

 

海苔生産者さんのところで乾燥させた状態の乾海苔(焼く前の海苔)を手で焼いて寿司海苔することは、確実に海苔が美味しくなる反面、きれいに焼くのに時間も手間がかかってしまいます。

 

手巻き寿司を作る直前に焼海苔をひと炙りするだけでも、海苔に香りが出たり海苔が人肌程度に温かくなり、食べる人がより美味しく感じられます。

 

海苔を炙る際のポイントは、少しずつ熱を加えていくことです。パンやお餅みたいに置いておくだけだと、たとえ同じくらいの焼き具合であっても海苔の美味しさが飛んでしまって苦くなります。また、乾海苔の場合は水分の含有量が焼き海苔に比べて多いため、急に熱を加えると海苔がシワシワになってしまいます。

もうひとつのポイントは、ガスの直火で炙らないことです。ガス火には水分が含まれていることと、円状の炎ため均一な熱が加えられないからです。電熱器が理想ですが、場所も取りますし、なかなか海苔を焼くだけのために買わないと思いますので、ガス火しかない場合はホームセンターなどで売られている鉄板付きの金網(お餅や魚焼き用)を敷いて焼いて下さい。ガスの火が鉄板を温めることで、鉄板の上では均一な熱がある環境を作り出せます。

 

海苔入札会(海苔原料買い付け)では、このように試し焼きして色・艶・柔らかさ・風味などを海苔見本で確認していきます。