青まぜ海苔の産地 西三河の漁場を訪問

「明日、海苔を初収穫する」との連絡を頂いたので、その翌日に漁師さんを訪ねました。

日の出の時刻に西三河のある漁場が一望できるいつもの場所に到着。

この日は天候も良く絶好の海苔収穫日和。海苔の摘み取り船が網の下を行き来しているのが見えます。

実は何時でも収穫できるわけだはなく、潮の満ち引きの関係で収穫できる時間帯が決まっており、その時間帯を見計って摘み取ります。

この日は朝5時くらいからが良いとのことでした。

 

三河湾の漁期の初め(初冬)に獲れる海苔は、ほぼ全てが青のりを混ぜて作る青まぜ海苔。

海苔のうま味の中に青のりの香りが入る絶妙な美味しさで、近年はこの青まぜ海苔が人気で需要が高まっています。

特にここ数年、西三河で採れるもののでき具合が本当に素晴らしく、近年稀に見る逸品だなと感じます。

買い付ける段階の原料としての乾燥した海苔は見たことがあるものの、乾燥する前の生の海苔を見たことがなかったので、今回はその見学も兼ねて漁師さんを訪問しました。

漁場見学を終え、漁師さんの家に到着。ちょうど海から戻ってきたところで、摘み取ったばかりの海苔を見せてもらいました。

上が黒のり、下が青のり。

これらを混ぜで作ることで、青まぜ海苔ができ上がります。

これらの海苔を海苔を機械に入れます。下の写真はミンチ(細かく刻む)して、抄(す)いた状態の海苔です。ここから3時間近くかけて機械で乾燥させていきます。

”どんな海苔ができ上がるのか” 毎年、最初に出てくる海苔を見る時までは本当にハラハラドキドキするそうです。

下の写真が一番最初に出来上がった海苔です。

試食させていただきましたが、三河湾らしい美味しい海苔でした。

 

海苔ができ上がるまでの間、海苔網を見回りに行くとのことでしたので、運良く同行させてもらうことができました。

下の写真は、潮位に合わせて海苔網の高さを調整している様子です。

干潮と満潮の差を利用して海苔は育ちます。干上がって太陽の光を浴びることで、海苔の健康状態を維持したり、海苔が美味しくなります。

海水に浸っている状態の時に海苔は育ちます。

これを繰り返すことで美味しい海苔が成長していきます。

今朝、堤防から見ていた景色の中に入っていけるとは夢にも思いませんでした。

海上で何人かの漁師さんと出会い、ご挨拶させていただきました。

海苔の養殖の様子です。

上が黒のり、下が青のり。

近年はカモや魚(クロダイ)による食害も多いらしく、食べられてしまうと下の写真のような状態になります。

根こそぎ食べていくみたいです。

防御ネットも張っていますが、それだけではなかなか難しいみたいです。

土谷さん、見学させていただき有難うございました。

今期の愛知の初回入札は11月30日。

どんな新海苔が集まってくるのか楽しみです。