寿司海苔の産地 知多半島の海苔生産家を訪問

今回訪問したのは、知多半島に位置する愛知県美浜町。南知多ビーチランドという遊園地のすぐ裏の海では、海岸沿いに続く海苔養殖の風景が見られます。夜明け前に到着すると、舟が光を灯しながら行き来し、海苔を摘み取っていました。前回の海苔を摘み取ってから10日〜2週間ほどで伸びくる芽をまた刈り取っていきます。

海苔の収穫は、潮の満ち引きの時間や天気図を見て気候が穏やかな日に行われます。舟が網の下を潜って刈り採るのですが、干潮から満潮に移る時間帯(またはその逆)が網の下に潜ることができ、作業効率や海苔の鮮度の関係から主に夜明け前から朝にかけて行われます。

年末に張り替えた海苔網も2〜3回摘みに入ってきて、芽もよく伸びてきて数量が採れる時期に入ってきており、海苔の加工も含めると24時間近く稼働することもあります。

※さすがにひとりでは無理なので、家族や協業者と役割分担しています。

 

ここ数年は、毎年この時期になると海に含まれる海苔の栄養分が不足しがちなのですが、雨や風などの天候に助けられ、寿司海苔らしい色とツヤのあるものができてきたことを確認しました。

今回見学させてもらったのは、野間漁業協同組合の生産者 河村耕一さん。40代で次世代を担う海苔生産家です。

未来を見据えたチャレンジをいろいろとされていて、その姿勢に感心します。

社会の移り変わりや気候の変化など、大きな変化がこれからも続く世の中ではありますが、坂井海苔店はこの伊勢湾・三河湾の海苔文化を地域や未来に繋いでいきます。